ベトナムの首都であるハノイにある、ホアロー刑務所(収容所)をご存じですか?
かつてフランス領であったハノイ。1896年にフランスによって建てられた植民地体制に反対するベトナム人活動家たちを収容する施設です。
このホアロー刑務所、米国のニュース専門放送局CNNの「東南アジアの最恐観光スポット5選」の内の第一位に選ばれてます。
ベトナム戦争時代はアメリカ人も収容されており、アメリカ人からは「ハノイヒルトン」と呼ばれていたそうです。
そんなホアロー刑務所をじっくりと見て回りましたのでご紹介します。
ホアロー刑務所の場所
ハノイの観光の中心地はホアンキエム湖の北側ですが、ホアロー刑務所はホアンキエム湖の南西に位置します。
旧市街から徒歩で訪れることもでき、観光プランに組み込みやすい場所に位置しています。
チケットの購入と入場。音声ガイドも有り。
チケットを購入するのは以下の小屋です。
入場料は50,000VNDで、日本円にすると300円ほどです。(1円=170VNDで換算)
チケットを購入後、以下の入口より入場します。
入り口のスタッフに入場券を渡し、すぐ入ったところで音声ガイドを借りることができます。
音声ガイドは100,000VNDで、日本円にすると600円ほど。
なお、私は音声ガイドを飛ばすことなく100%聞いたところ、すべての施設を見て回るのに1時間30分かかりました。
おそらくガイド無しで見て回るだけなら30分ほどの所要時間かと思います。
音声ガイドは入場料より高いですが、当時の状況などを把握しつつじっくり見て回られる方は借りることをお勧めします。
さっそく入場。ここでは紹介できないような画像も
入場すると壁に音声ガイド用のヘッドホンマークとNo.が表示されています。
そのNo.に沿い進んでいくのが正規ルートです。
音声ガイドを借りていない方もそのNo.に沿って進んでいくのが見逃しもなく良いと思います。
回っているとかなり残忍な写真なども掲示されていますが、その写真を撮影していませんし、撮影していたとしてもここに載せることもできませんので当たり障りのない画像にて随所ピックアップしてご紹介します。
正門
当時の正門が展示されていました。厳重な鍵で施錠できる様になっています。
一見金属製の様にも見えますが、硬質の木材にてできているとのことです。
収容室内のトイレ
収容室内には複数の収容者が入っていましたが、トイレは誰からでも見られる位置に設置されてありました。
この穴の部分で用を足す必要があり、穴の下には桶が設置されていました。
この桶の清掃も収容者の仕事だったとのことで、刑務官に反抗して清掃を行わなかった時期があるらしく、酷い異臭が発生し病気も蔓延してしまったそうです。
収容室
収容されていた人たちは片足を固定されかなりギュウギュウの状態で収容されていたそうです。
非常に苦痛だったことでしょう。
このような状況下でも独立を諦めることなく独立に向けた話し合いなどをしていたとのことで、当時の活動家たちの執念を感じます。
脱走した際の下水道
やはり脱走を企てる収容者もいた様で、下水を通じて脱走に成功した人もいました。
下水にも金属棒で脱走防止対策がされていましたが、小型の鋸で切断し脱走したそうです。
ギロチン
拷問器具などの展示も有りましたが、処刑はギロチンで行われていたとのことでギロチンも展示されていました。
ギロチンは移動式で見せしめにも使われていたとのこと。
ギロチンのおいてある部屋には死刑囚の収容される牢屋も展示されていました。
その一番奥の部屋は実際に入ることができます。
そこがホアロー刑務所内で一番不気味な雰囲気を感じた場所でした。
おわりに
ホアロー刑務所はベトナムがフランス領だった時代からアメリカ含めた南北のベトナム戦争を経て独立するまでの歴史の詰まった場所でした。
すべて見終わった後、気持ちは多少沈んでしまい、決して楽しいと思える観光地ではありませんが、収容所を通じてベトナムの歴史を知れる良い機会になるかと思います。
ご興味のある方は是非訪れてみてください。
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